「シャーレに人工的に血栓を作って、その中に納豆をいれて体温に近い37℃で放置したところ、納豆の周りの血栓が誘拐し始めて、18時間には溶けきった」という研究結果が、納豆キナーゼが血栓予防に使えるのではないかと言われている根拠です。

 

これが当初の研究で、その後には分子構造も明らかになって納豆を食べると血栓予防ができると言われるようになりました。

 

日本人の死亡原因で多いのはがん、脳卒中、心疾患の3つですが、このうち脳卒中と心疾患は血管の中で血栓(血の塊)ができてしまい、それ以降の血液の通り道をふさいでしまうことで起こる病気です。

 

血液は全身に酸素と栄養素を運んでいますから、その血液の通り道がふさがれてしまうということは、すなわち細胞の死を意味しています。

 

狭心症とは

心筋梗塞は血栓ができて、冠状動脈に完全に血液が行かなくなって心臓が壊死してしまう病気ですが、それよりも前の段階では狭心症という心疾患があります。

 

狭心症は完全に血管がふさがれてはいませんが、血管の中で血栓が生じて血管が狭まることで、心筋梗塞の一歩手前の段階までいっている、極めて危険な状態です。

 

初期症状として肩こりなどの違和感を覚えて、ある日突然激しい胸痛を生じるというケースが多いです。

 

治療のためには血液を固まりにくくさせる薬を持続的に服用する必要があります。

 

納豆キナーゼとは

納豆キナーゼは納豆菌が大豆をエサにして作り出す酵素です。
納豆のネバネバ成分に含まれていて、血栓をできにくくする働きがあります。

 

体内には血栓を作る酵素は何種類かありますが、分解して溶かすのを手伝うのはプラスミンという酵素だけです。
納豆キナーゼはこのプラスミンの性質によく似ていると言われています。

 

狭心症や心筋梗塞の治療で血栓を溶かすには、注射で血管の中にチューブを入れて酵素を点滴するという治療が一般的ですが、納豆だと普通に食べても効果が期待できるということで注目されています。

 

 

血栓が一度できると「再発するのではいか」という不安におびやかされる日々が続きますが、納豆がその不安を軽くしてくれるかもしれないということです。

 

また、血栓予防だけではなく、血液の粘度を下げてくれる効果も期待できるとされています。

 

現代人の食生活は、どちらかというと血液の粘度をあげてしまう方向に向いています。

 

脂肪分の多いものをたくさん食べると、悪玉コレステロールが増えて善玉コレステロールが減り、それが血栓を作り出しやすくしてしまいます。

 

コレステロールが血管の内壁に蓄積するとそれが血管を狭くさせてしまいます。
さらにコレステロールの影響で動脈硬化も起こりやすくなります。

 

動脈硬化は血管が弾力を失って硬くなった状態で、心疾患や脳疾患の人によく見られる病態です。

 

動脈硬化の原因は加齢が大きいですが、生活習慣も大きく関わっています。
実際、肥満気味の生活習慣病のある子供は小さいにもかかわらず、動脈硬化の進行が見られる場合もあります。

 

納豆は血栓を予防するというのは、フィブリンという血栓の主成分の物質を溶かす作用が期待されているからです。

 

悪玉コレステロールを活性酸素が変性させて、酸化した悪玉コレステロール(過酸化脂質)が原因となってできた、血栓を大きくするのがフィブリンです。
フィブリンはのりのような働きがあり、血液を凝固させる力が強いです。

 

これに対して納豆の血栓溶解酵素ウロキナーゼの前駆体であるプロウロキナーゼが活性化されることで、血栓溶解成分がたくさん作られて、フィブリンの働きを弱めているのではないかということです。

 

他にも、プラスミノーゲンアクチベーターの量を増やすことが関係しているのではないかとも言われています。

 

 

これはいわば血栓溶解酵素をつくる工場のようなもので、プラスミノーゲンアクチベーターが増えることでプラスミンの生産能力が上がって、その働きで血栓ができにくくなるとも考えられています。

 

また、血栓溶解成分の働きを鈍くしてしまうPAI-1という物質を、納豆の酵素が分解しているということも理由として考えられています。

 

PAI-1が分解されて作用しなくなることで、血栓溶解が促進されることが期待されています。

 

納豆は血栓を予防するためにあらゆる方向から働きかけている、というのが研究で考えられていることです。

 

納豆が血管の病気の予防や改善のために注目されていますが、新しい成分は検証が不十分な点が多いです

 

納豆キナーゼサプリメントの注意点

血栓症は命取りになりかねない病気なので、サプリメントなどだけで対策をしようとするのは危険です。

 

まずは病院で詳しく検査してもらい、診断してそのうえで再発予防のためにサプリメントを使うなど、補助的に使うのであればいいでしょう。

 

また、すでに薬を処方されている人も、サプリメントとの飲み合わせが問題になる可能性があるので、医師か薬剤師に飲み合わせは大丈夫なのかということを相談したほうがいいでしょう。

 

安全性には注意しましょう。

 

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